解き放たれたプロメテウスに 2010/09/20 (Mon)

安達かずみです。

ギリシャ神話。
プロメテウスは、独裁者ゼウスの怒りを買い、岩に鎖で縛られます。なぜか　－－ 人類に「火」と「言葉」と「音楽」「文化」を与えたからです。

これを読んで、文化とは、この独裁者ゼウスの鎖を解き放つ戦いだと思いました。では、ゼウスとは自分にとって何なのかを考えました。

若い時には、音楽なんかしても生活が出来ないし、お前にはそんな才能もないと、外側や環境からの縛りが確かにありました。
今は、いつでもフルートを吹けるし、人前で演奏するチャンスもたくさん与えられています。
じゃあ、ゼウスはいないのかというと、そうではないなと思うのです。

自分の心の中で、知らないうちに作っている、独裁者的思考。
他化自在天という天人が天界にはいるそうです。他人を自分のコントロール下に置こうとする思考です。
文化の反対側の思考ですが、音楽とは程遠い思考のはずですが、知らず知らずのうちに、自分がここにいる時があります。
多分、独裁者ゼウスとは、この自分の内側の、他人には見えない所にいるのではないでしょうか。
永遠にその内側での戦いに打ち勝つ人こそが解き放たれたプロメテウスたりうるのでしょう。
他人には見えない、自分も気付いてない時が多いからこそ、この戦いには師匠と同志が必要なのだと思います。
一人にならず、常に良き人とつながっていかねばと思います。