安達かずみです。
三浦しをん著『仏果を得ず』から
相手になにかしたろと思わんことや
幸せにしたろとか、助けてあげんととか、そんなんは傲慢や。結局お互いにもたれかかってぐずぐずになるで。地球上に存在してくれとったら御の字、ぐらいに思うておくことや
自分と他人を線引きし、勝手に序列をつけ、自尊心に振り回され、最後の最後まで大切なことに気付けない。
美しく貴いものを全部渡してくれようとしている相手を愚かにも信じることができない。不甲斐ないぼんぼんの治兵衛は、それを語る俺の姿だ。「心中天の網島」を見るすべてのひとの姿だ。

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